はじめに:グアグアってなに?
ドミニカ共和国の田舎町で暮らすようになって、移動手段として欠かせない存在が「グアグア(Guagua)」。
これは、日本でいうところの小さな乗合バスのようなもので、乗客を乗せたり降ろしたりしながら、地元の人たちが日常的に利用している移動手段です。
観光客向けのガイドブックにはなかなか詳しく載っていないけれど、これを使いこなせるようになると、日々の移動がぐっと自由に。そして、地元の人たちの暮らしに少し近づけたような気がします。
今回は、私が住んでいるドミニカ共和国・サマナ地方の田舎で、実際に日々利用しているグアグアの乗り方やちょっとしたコツ、注意点についてまとめてみました。
バス停はなし?グアグアの乗り方
グアグアには、決まったバス停というものが基本的にありません。
そして時刻表もありません。乗りたいときは、道路沿いに立ってグアグアが来るのをひたすら待ちます。今まで5回くらい乗りましたが、長くても15分くらいで来ます。
グアグアが見えたら、手をスッと前に出して合図するだけ。すると、運転手さんがこちらを見て、バスを路肩に寄せて止めてくれます。



乗るときは、まず軽く挨拶を。
「ブエノス・ディアス!(おはよう)」や「ブエナス!(こんにちは)」だけでも大丈夫。現地の人たちとのちょっとしたやり取りも、毎日の移動をちょっと楽しくしてくれます。
グアグアは、日本のバスのようにドアが閉まることはなく、ずっと開けっぱなし。

シートベルトもありません。スピードを出すと少しスリルを感じることもありますが、それも含めて「ザ・ドミニカ!」という感じです。

もちろんエアコンはついていませんが、走り出すと自然の風が入ってきて意外と気持ちがいいんです。
料金の目安と支払い方
グアグアの料金は、乗る距離によって異なります。事前に料金表があるわけではなく、だいたいの相場を覚えておく必要があります。
私の住んでいる場所(サマナ県の田舎エリア)から、サマナ中心部までの約9.5km(約15分)で、料金は50ペソ(約125円)ほど。手軽な金額で移動できるのはとてもありがたいです。
支払いのタイミングは降りるときが一般的。運転手に現金で渡します。
グアグアには釣り銭がないことも多いので、小銭やちょうどの金額を用意しておくのがベストです。
降り方にはちょっと勇気がいる!
乗るときよりも緊張するのが「降りるとき」かもしれません。
なぜなら、ドミニカのバスは自動的に止まってくれないので、自分で運転手に声をかけて「ここで降ります!」と伝える必要があるんです。
私がよく使っているスペイン語フレーズはこの2つ:
- 「¡Chofer, me quedo aquí!(チョフェル、メ・ケド・アキ)」=運転手さん、ここで降ります!
- 「¿Me dejas de aquí?(メ・デハス・デ・アキ?)」=ここで降ろしてくれますか?
いきなり大きな声を出すのは勇気がいりますが、地元の人はみんな普通にやっているので、慣れてしまえば大丈夫。だんだんコツがつかめてきますよ。
グアグア利用時の注意点
グアグアは便利ですが、いくつか気をつけておきたいポイントもあります:
- 大きいお札は使えません!
運転手はお釣りを持っていないことが多いので、50ペソ、100ペソ程度の小額紙幣やコインを用意しておくのが安心です。 - ちょうどがないときの裏ワザ?
地元の人たちは、もし手元にぴったりの金額がなければ、降りた先の小さな商店などでお札を両替して、あとから払うという柔軟なスタイル。のんびりしているけれど、信頼で成り立っているのがちょっと素敵です。でも私はそれを説明する語学力がまだないので、この裏ワザは使えません(笑) - 大きな荷物があるときは要注意!
旅行バッグや段ボールなど、大きな荷物を座席に置く場合、荷物分の座席料金を追加で請求されることがあります。
まとめ:最初はドキドキ。でも慣れれば快適!
最初は「乗り方が分からない」「どこで降りるの?」「声をかけるのが恥ずかしい…」とドキドキするかもしれません。でも、何度か乗ってみると自然と流れがわかってきます。
小さなグアグアには、ドミニカののんびりした空気感と、地元の人たちの暮らしの温かさが詰まっています。
ちょっと勇気を出して乗ってみると、そこにしかない景色が見えるかもしれませんよ。
