犬も猫も、いつもそばにいる暮らし
私は小さいころから、動物が大好きでした。家ではハムスターや熱帯魚を飼っていました。小学生の頃は、カブトムシ(交尾~幼虫~成虫になるまで)、ザリガニ、アゲハ蝶(幼虫から蝶になるまで)も飼育していました。
しかし集合住宅に住んでいたので犬や猫は飼うのが禁止されており、飼うことができませんでした。祖母に、『高校受験、合格したら、おばあちゃん家で犬を飼って!』としつこくお願いしたくらい。(高校受験は失敗で叶わず)
しかし大人になった今、まさかドミニカ共和国で犬や猫と暮らす日が来るなんて思いもしませんでした。
朝、目を覚ますと犬の鳴き声が聞こえてきて、昼間には猫が台所にやってきて食べ物をおねだりしてくる、夜中に犬がケンカをする、そんな暮らしがここでは当たり前のようにあります。
日本にいたときは、ペットといえば家の中で飼うもの。たとえ外で飼っていたとしても、大抵はリードでつながれていて、敷地の外に出ないようにされていますよね。
でもこちらでは、犬が自由にそのへんを歩いていたり、昼間はよその家の玄関先で寝ていたりと、かなり”のびのび”しています。でも、リードが家の柱や、犬小屋に固定されている犬ももちろんいます。
体感としてしつけがしっかりされている(例:人間に対して嚙みつかない、人間に過度に吠えない)犬たちは自由な暮らしで、そうじゃない犬はリードで繋がれている感じです。
もしくは、家が道路から近く、犬が交通事故に遭わないように常にリードで繋がれている犬もいます。
そして、日本よりも圧倒的に犬や猫を飼っている世帯が多いです。地域の学校で子どもたちと話をしていると、会話で『犬や猫、家で飼っている?』と聞かれます。そのくらい、彼らの生活に犬や猫は、あたりまえな存在なのかもしれません。
うちの家族を紹介します♡

左から、飼い犬と飼い猫です。名前は2匹とも一緒で『ミダマル』。おそらく5、6歳。
飼っているといっても基本は放し飼いですので、家にいつもいるわけではありません。犬のミダマルは割と家にいますが、近所の家に上がり込んでいることも普通にあります。
餌は夕方5時にホストファミリーが与えています。餌はペットフードではなくて、お米の残りや魚の骨や肉の骨や肉の脂身を一緒に煮込んでやわらかくしたものをあげています。
ホストファミリーに聞いたところ、犬のミダマルは、5年前道に捨てられていて保護したということ。首都(サントドミンゴ)はよくわかりませんが、田舎にはペットショップはありません!
基本的に知り合いが飼っている犬が子どもを産み、その子をもらう、みたいな感じです。
実際ミダマル(犬)も2年ほど前に、子犬を出産したそうで、その子は近所の家がもらったそうです。(残念なことにその子はすぐ亡くなってしまったそう)
実際、近所の犬たちは自由に集まって遊んでいますので、恋仲になっている犬同士も多いと思います。それゆえ、この地域ではたくさんの犬が生活しています。子犬も多いです。
想像していた中南米の犬とは違った
ドミニカ共和国に来る前の勝手なイメージで、ドミニカにはもっと体格が大きくて顔つきもなんだか恐そうな犬が多いと勝手に思っていました。しかし来てみて想像と違うことにびっくり。
日本の田舎では、雑種が多いと思います。私はそういうイメージでした。
もちろんここの田舎にいる犬たちはほとんど雑種ですが、雑種といっても、いろんな種類の雑種がいます。


どちらも子犬です。出会ったとき可愛すぎてとろけました。
ちなみに、ビーチにもたくさんいます。泳いでいる犬もいます。




すやすや気持ちよさそうに寝ている猫もいます。

見ているだけで癒されます。動物の力ってすごいですね。
癒しの中にある注意点
これだけかわいかったら、なでなでして、ひたすらにかわいがりたくなると思います。
でも、残念ながらそれは危険かもしれません。
ドミニカ共和国では犬には狂犬病のワクチン接種が義務付けられています。しかし田舎ではその実態は不明です。それに、犬同士あっという間に恋仲となり、子犬が産まれるのです。いつどこでどの犬が狂犬病を持っているかは分かりません。
私は狂犬病のワクチンを接種しています。しかしそれだけでは、狂犬病に感染している可能性のある動物に噛まれても絶対に感染しない、ということではないんです。急いで追加ワクチンを接種しないといけません。
動物に噛まれる可能性を少しでも減らすために、動物との距離感を守ることは大事ですね。
「かわいい」だけじゃない、動物と暮らすということ
動物好きにとって、自由に生きる犬や猫たちの姿は本当に魅力的で、心が和みます。
でも同時に、ここでは「かわいい=安心」ではないことも忘れてはいけません。
健康管理がまだ十分とはいえない地域もあるからこそ、リスクを理解し、必要な対策をとった上で関わることがとても大切です。
それでも私は、この国の動物たちと過ごす日々を、やっぱり愛おしいと感じています。
彼らの自由でたくましい姿に、今日もたくさんの元気をもらっています。