はじめに
ドミニカ共和国に来てまず驚いたことのひとつが、「洗濯」の習慣でした。
日本にいた頃の私は、ほぼ毎日ジムに通っていたので、ジムに行くたびに洗濯機を回すのが日常。洗濯は「毎日やるもの」という感覚が当たり前でした。そして柔軟剤の香りを嗅ぐのが大好きです。
でも、ここドミニカでは週に1回だけ洗濯をする家庭も多く、洗濯が「イベント」のような存在。
さらに、よく使われているのは2層式の洗濯機で、すすぎや脱水も手作業が必要だったりと、慣れるまではかなりのカルチャーショックでした。
この記事では、そんなドミニカでの洗濯事情について、私の体験を交えてご紹介します。
日本との違いや、現地ならではの工夫、そして今の暮らしのリアルをぜひのぞいてみてください。
洗濯は週に1回?ドミニカの洗濯頻度と文化
ドミニカ共和国に来てまず感じたのは、洗濯の頻度がとても少ないということ。
日本では毎日、もしくは2日に1回くらい洗濯するのが一般的だと思いますが、こちらでは週に1回という家庭がほとんどです。
洗濯をする日は「今日は洗濯の日!」と決めて、朝から午後まで半日かけてまとめて洗うというスタイル。日本のように「今日ちょっとだけ洗おうかな」という感覚はあまりありません。
なぜ洗濯の回数が少ないのかというと、いくつか理由があるようです。
まず、気候の影響。突然の雨が多く、晴れていても油断するとすぐに天気が崩れるので、「洗濯できる日」が限られます。
次に、水道や電気の事情。地域によっては水が出る時間帯が限られていたり、電気が止まることもあるため、いつでも洗濯できるとは限りません。
また、「ちょっと汚れても気にしない」「服は着まわせばいい」というおおらかな国民性も関係していると思います。ドミニカでは、おしゃれを楽しむ人は多いですが、多少の汚れやシワはあまり気にされません。
初めは「え、そんなに洗濯しなくて大丈夫?」と思っていた私も、最近ではこのリズムに慣れてきて、まとめて洗うスタイルの良さも少しずつわかってきました。
洗濯に時間がかかる!ドミニカの洗濯スタイル
ドミニカでの洗濯は、とにかく時間がかかります。その理由のひとつが、2層式の洗濯機です。

このタイプの洗濯機は、日本のように「洗剤からすすぎ・脱水まで全自動で完了!」というものではありません。
まず、洗い専用の槽に水と洗剤を入れて洗濯物を回し、終わったら、洗濯物を水をためたシンクにうつし手ですすぎます。
すすぎ専用のモードがないので、自分の手で泡を落とすしかないんです。
それが終わったら、脱水用の槽に移して、短時間だけ脱水。ここでもちょっとしたコツが必要で、洗濯物をしっかりバランスよく入れないと、うまく回らなかったりガタガタ音がしたり。慣れるまでは試行錯誤の連続でした。
洗濯物の量が多いと、これを何度も繰り返す必要があるので、トータルで数時間かかることも。
私も、朝から始めて昼過ぎまで洗濯にかかることはよくあります。
さらに、干す作業も重要なポイント。ドミニカでは乾燥機がない家庭がほとんどなので、基本は外干しです。
でも、晴れていても突然スコールのような雨が降ることがあるので、天気を見ながら洗濯する日を選んだり、急いで洗濯物を取り込むことも多いです。
このように、ドミニカの洗濯は「さっと終わらせる日常作業」ではなく、半日かけて取り組むイベントのような存在。
「今日、洗濯できた!」というだけで、ちょっとした達成感を味わえるのも、ドミニカならではかもしれません。
私の洗濯ルーティンを紹介!
ここでは、ドミニカ共和国の地方に住んでいる私が、実際にどのように洗濯しているかをご紹介します。
日本とはまったく違うプロセスに、最初は驚きの連続でした。
ちなみに、ドミニカでも都市部や首都に住んでいる人、裕福な家庭では全自動の洗濯機を使っていることもあります。実際首都で1か月だけホームステイをしましたが、そちらの家庭では全自動洗濯機でした。(しかし頻度は週1回)
特に新しいアパートメントや、大きな家では日本と同じようにボタン一つで洗濯〜脱水まで完了する機種を見かけることもあります。
でも、地方や一般家庭では、まだまだ2層式が主流です。
私の洗濯の流れ
1.洗濯槽に水と洗濯物を入れる
左側が洗濯槽です。そちらに洗濯物と水をいれます。

水は断水していなければ、簡単にホースから入れることができますが、断水中は貯水を汲んでいれます。
2. 洗剤を入れて、レバーをひねり約15分回す


洗剤の使用量は日本の2倍は入れます。目分量で、泡立つまで入れます。
洗剤の価格は結構高いので、香りがつくような柔軟剤は我慢しています。
3. 洗濯機の隣にあるシンクに洗濯物をうつし2度手洗いします。

今回は洗剤量が少なめだったため、泡がほぼありません。(笑)泡立ちすぎると落とすのに時間を費やします。シンクの水も何度も変えないといけなくなります。
4. 脱水槽に移して脱水する
2度のすすぎ後、手で絞って洗濯機の脱水機に移します。


内蓋(脱水キャップ)を洗濯物の上におき、軽く下に押し付けます。
コツはまだ掴めていませんが、押し付け具合によっては、脱水時ものすごく服が暴れだすので油断禁物です。
蓋をすべて閉めたら、タイマーを回し5分脱水します。

タイマーを開始するやいなや、服が暴れだしてドンドンと大きな音が鳴りだしたら、うまくいっていません。蓋を再度開けて、服の配置や押し付け具合を変えてみる必要があります。
5.外に干す
脱水が終わったら、晴れている日は外に干します

私は家の屋上に干しています。カンカン照りの時は薄い服なら1時間、分厚い服なら2~3時間程度で乾きます。干しながらいつも汗ばんでいます。
しかしこちらは天気がコロコロ変わりやすいので、こまめに空の様子を確認します。雨は小雨から始まるのではなくいきなりザーザーと降るので、乾いた洗濯物も一気に濡れてしまいます。

雨が降りそうなときや、外出するときは、洗濯物を室内?に干します。
ただ、私の家は風通しが悪く湿度も高めですので、乾くのに1日は必要です。
まとめ:日本との違いに驚きつつ、今では慣れてきた
ドミニカ共和国に来て、最初に戸惑ったことのひとつが「洗濯」でした。
日本では、洗濯機に入れてボタンを押せば数十分後にはすっかり終わっていた作業が、こちらでは「水をくみ」「泡をすすぎ」「干し場と天気と格闘する」という一大イベント。
最初のころは「なんでこんなに手間がかかるの…」と正直めんどうに感じていましたが、今ではそれも生活の一部として自然に受け入れられるようになってきました。
洗濯ひとつをとっても、こんなに文化や習慣の違いがあることに、改めて驚かされました。
でも、こうした違いに出会い、少しずつ慣れていく過程も、海外生活の面白さだと感じています。
ちなみに、日本から持ってきて役立っている洗濯グッズもあるので、
それはまた別の記事でご紹介できたらと思います!お楽しみに。